サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど~なのよ?』 #9: ダイヤトーン Part.3 | Push on! Mycar-life

サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど~なのよ?』 #9: ダイヤトーン Part.3

#9:
ダイヤトーン Part.3

カーオーディオ カーオーディオ特集記事
サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど〜なのよ?』


#9:
ダイヤトーン Part.3


ダイヤトーンの車載用オーディオを、『松居目線』で語っていただくシリーズの3回目。今回は、フラッグシップスピーカー、DS-SA1を、マルチアンプシステムで駆動するアンティフォンデモカー、AUDIを題材に、SA1の魅力を掘り下げてみる♪

DS-SA1のデモカーとして使用しているAUDI S4アバントについてお話する。このクルマはメインユニットにカロッツエリアXを使用したシステムで、フロントSA1+ELAC Car-JETスーパートゥイーター & サブウーハーというスピーカーレイアウト。メインスピーカーのパワーアンプにカロッエリアA-99Xを2台、サブウーハーはKICKERソロバリック & IX100.1。これらをRS-P99Xでアクティブに駆動(マルチアンプシステム)している。製作してからかれこれ約1年が過ぎた最近になって、何となく柔らかな表情を見せるようになってきた。


(サムネールはクリックで拡大。拡大後は写真右側クリックで進む:左側クリックで戻る)


ダイヤトーン Part.3#1

ダイヤトーン Part.3#2


ところで、アクティブなオーディオシステムのメリットは、ハイ・レゾリューションであること、電力回路にLCR(コイル・コンデンサー・抵抗)がなくなることで、リニアリティが格段に向上するところにある。ちなみに、コストを軸に考え、20万円の2チャンネルアンプを使用したパッシブネットワークシステムを組んだとしたら…。20万円で買える4チャンネルアンプとスピーカープロセッサーを使用したアクティブシステムのどちらが音質的に有利なのか? となると微妙な問題ともいえるのだが…。

とはいえ、デジタルクロスオーバーが進化した現在のカーオーディオ界では、アクティブシステムのほうがコンディションを維持しやすいのではないかと僕は考える。積極的にデジタルクロスオーバーを活用し、信頼できるプロショップに調整を任せ、豊かなミュージックライフを満喫していただきたいと思っている。


ダイヤトーン Part.3


さて、ダイヤトーンのスピーカーシステムDA-SA1、SA3は、DIATONE伝統の技術・音質を復刻したモデルだと思っている。このデモカーのようなシステムは、DIATONEの伝統に現代のテイストを追加したようなシステムだ。いうならばリマスターのような雰囲気で現代的Hi-Fiとしてリメイクしてみたくなり、このようなシステムを組んでみた。そして、音色の邪魔をしないUHF(ウルトラ・ハイ・フレケンシーの略。=スーパートゥイーター)とインフラソニックを再生するサブウーハーを追加し、4wayシステムとしている。

今のところ僕の予測どおりレンジ感はRSスピーカーのように広く、空間の再現性が拡大した。Lowレンジもある程度のところでクロスさせることで、膨らみを抑えられる。それでいてこのスピーカーのテイストはそのまま感じられるのである。


ダイヤトーン Part.3


ちなみにイントールは、トゥイーター以外インナーバッフルとした。ノンダメージインストールでどこまでのクオリティが可能なのかをこのAudiで知りたかったし、純正オーディオとして採用されているB & Oが、それなりに配慮しているだろうとも思っていた。しかし今は、やはりミッドレンジもアウターにしようと考えている。

さて、このシステムで特筆すべき点はやはり音色感だ、質量の差として微妙な音色を感じとることができ、余韻が美しい。

例えば、ジョン・コルトレーンの『ブルー・トレイン』。コルトレーンのテナーサックスの「スモーキー」というべきテイストの音色は、他では聴けない。これにはシビレる。夜にこれを聴くと魅力はさらに500倍。マイルスのミュート・トランペットも以下同文である。

カルミニョーラ(ジュリアーノ)の『Concerto Italiano』では。以前、PHDのパワーアンプをテストした時にも感じた事ではあるが、『古楽器+ガット弦 & イタリア=クール』である。このスピーカー以外ではこの気分にはなれない。「山崎25年」…。こいうと分かっていただけるだろうか?「これじゃないとだめ!」そう思う瞬間を何度も味わえた。

ダイヤトーン・DS-SA1。パッシブネットワークを使用しない、現代的なカーオーディオシステムで聴いても、このスピーカーでしか聴けない魅力を発揮してくれるのだ。

《松居邦彦》

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